若い人の車離れは「自動車ゲーム」が原因?
んー、本当にそうなのかなー?
http://www.j-cast.com/2009/10/22052322.html
読売新聞でも誌面にて若い人の車離れを特集していたことがありました。セガのアーケードゲーム「頭文字D Ver.3」全国大会で優勝した学生さんにインタビューしており、スポーツカーを乗り回すのはゲームの中だけで実際に車を運転するのは親のミニバンを借りている……とのこと。
都会の学生さんらしいので自力で学校まで行くのに電車が有れば十分だろうから「アシ」としてのクルマは要らないだろうなとは思いつつ、彼にとってクルマはあくまで便利な道具という域から抜け出ていないんだろうなと感じました。
この前、息子と一緒に東京ゲームショウに行き、MSのFORZA MOTORSPORT 3を観ましたけど、世界の名車やスポーツカーをバーチャルで体験出来るあの感覚は、表現し辛いくらいなリアル感がありました。確かに、ソレ持っていたら「車を所持する事」に満足するかもしれません。ホントにリアルです。
本気で攻め込む・他者と競うならゲームで、日常の便利な道具は借りればいーや、みたいな感じになってくるのは時間の問題なのかも。
本物のクルマの運転と、グラツーに代表されるドライビングシミュレータの決定的な差は「G」にあると思います。
車を動かすと、常に加減速から来るピッチング(上下運動)のG、ヨーイング(旋回運動)のG、ローリング(左右の遠心力)のGに晒されます。普通にドライブしていてもソレなのに、スポーツドライビングとなると余計に感じる事になるでしょう。判ってしまうと、シミュレータはしょせんシミュレータでしかない、という理解を得るに足るのではないでしょうか?
運転の爽快感は、そういう身体に与えられる外的な運動要因を克服しつつ、目から飛び込む景色を感じたりとか、狙ったラインを外さずにトレースしたりする充実感を持つところから得られるものだと思います。サッカーで、ドリブルで相手を何人も抜いてシュートすると気持ちいいですよね。アレと一緒の類いと私は考えます。
ただ、サッカーと違って車の運転は「車」という道具を使ったものになりますので、道具が用途に最適化されていないと、やりづらいだけで楽しくないと思います。
例えば、車高が高くてサスがヤワなミニバンでワインディングロードを抜けようとすると、どうしてもモッタリ感を拭えません。
スピードを出すにもパワーの足りないエンジンでは爽快と思われる速度に達するまでに時間も掛かります。
ドライバーがしっかりシートにホールドされないと姿勢が乱れて、そもそも運転以前の問題になります。
家族を持った方であれば、荷物も人もたくさん乗せられるミニバンという選択肢がクルマ購入の最初に来ても仕方無いでしょうけど、若い人には「どんなスピードやコンディションでもクルマを思い通りに動かす愉しさ」を知ってほしいんですよね。それが判らないと多分クルマっていうモノが楽しく無いと思います。
当然若者には一部の例外を除いてお金はそんなにありませんから、例えばレクサスSC430やGT-Rみたいなクルマは高価で買えないと思います。かといって、税金諸経費込みで150万円くらいの新車(除・軽自動車)なんてありませんよね?あっても「これで爽快ドライブ〜?」みたいな車種しか残ってない気がします(あくまでいぶきの主観ですが)。
クルマのメーカーサイドも、若者の車離れの嘆くのではなく、飛びつく様なクルマを売り出さないとダメだと思います。
イニシャルコストもランニングコストも安くてカッコイイだけじゃなくカッコ良く走れる車。
今、東京モーターショーやっているところですが、ハチロクコンセプトはそういうトコを抑えているのかなー?
今のところ、フロントミッドシップであること、FR駆動であること、外寸くらいしか明確なハナシは有りませんが、インプレッサの1500ccエンジンを積んで軽量化を図ればかなり面白いんじゃないかなと思います。
●
私がごく小さい頃、父に頼まれて冬場の車の暖気運転をした時(動かしてはいないです。車種はコロナのクーペ)は、おっかないとか何かより、ものすごーい高揚感があったのですけど、今時の若い人達はそういう経験無いんだろうなー(^_^;)
写真はインターネットから。
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コメント
ども、目黒のさんまです。
今の若いヒトに車を持てとゆーのは、酷な話のような気がします。都会は電車やバスで十分ですし、何より維持費が大変なのですから。とくに、就職難のご時勢であれば、尚更です。
☆sanmawater 目黒のさんま★
投稿: 目黒のさんま | 2009年11月 2日 (月) 07時28分
→ 目黒のさんまさん
御無沙汰しております。コメントありがとうございます。
若い人、特に都会の方に車……は確かに色々ハードルがあって大変なのは承知です。
会社の人から駐車場の話を聞いたのですが、例えば代々木界隈で月極駐車場を借りようとしたら20K円/月なんて安い方なんだとか。好きで車を所持するにしてもコレでは維持が厳しいです。まして就業難だと固定費にそんな費用なんて割けません。
逆に、田舎は車が無いと生活するのにも困るので、あまりお金が無ければ軽自動車などでも持たないと、例えば仕事場へ通うのも大変だったりします。私は一時期自転車で約20km離れた場所にある会社の事務所に通っていましたが、みんなに驚かれました(^_^;)。
家に帰れば一人一台のカーポートは当たり前ってトコがかなり多いです。ショッピングセンターの駐車場は無料なので買い物も皆クルマ。田舎の人達とクルマには密接な繋がりが有ると言っても過言ではないでしょう。
走る事への関心は、車を持っていないと抱く事はなかなか無いので(私は多分に例外的な存在だと思う)、若者の自動車離れ=人口の多い都市部で若年層が車を所持する事の難しさ、も関係すると思います。
そんなことを差し引いても「ああっ乗ってみたい!!」って思える様なクルマがあればいいんですけどね〜。
投稿: いぶき | 2009年11月 2日 (月) 16時12分
車の楽しみ方は人それぞれですが、必ず楽しい理由TOP3に入るのは、マシンとの一体感だと思うわけです。自分の技能とマッチしたマシンに出会え、その性能を十分に堪能する事ができたとしたら、その快感は忘れられないものになると思うんです。車は道具と分別する人も居られますが、いわゆる車好きにとってはパートナーですよね。本当に不思議な体験ですが、逝っちまった妻とけんかをして二人で車に乗った瞬間にスピーカーから、「すなお~に~I’m sorry~」ってチェッカーズが歌いだしました。当然ランダム設定でしたけども、この偶然、未だに忘れられません。表現は色々ですが、VIP、クロカン、リフトアップ、ドレスアップ、走り…、それぞれ愛し方は様々ですが、やっぱり、共通していえるのは一体感だと思うわけです。
投稿: towaneo08式 | 2009年11月 4日 (水) 21時52分
→ トワネオさん
こんばんわ。お世話になります。
クルマとの一体感……大事な事ですねー。レーシングカートでも、ウチのドライバーがKT100SEC+大人シャシーに乗り始めた頃は「クルマに乗せられている」感じでしたが、ここにきて何とかカートとの一体感らしきものが見られる様になりました。
>自分の技能とマッチしたマシンに出会え、その
>性能を十分に堪能する事ができたとしたら、そ
>の快感は忘れられないものになると思うんです。
ここの行は大賛成です。
クルマの好みや味付けは人それぞれですけど、そのクルマ(とドライバー自身)のポテンシャルを存分に発揮出来たとき、気持ち良さが忘れられず、愛着を生むというのは十分考えられます。
一体感が愛着を生み、愛着が一体感をさらに育む……。ヒトとクルマのイイ関係だと思います。
投稿: いぶき | 2009年11月 4日 (水) 23時13分